Q&A
 
隣人との問題/住まいの法律相談

Q1. 私の敷地の前には、水道管、下水管がありません。後ろの他人の敷地の前の道路には、後ろの方が自分で設置した上下水道管があります。もし、自分で引込むとしたら莫大な費用がかかります。後ろの他人の敷地と上下水道管を使わせて頂きたいのですが可能なものでしょうか。
A1.

他人の敷地を利用したり、他人の設置した上下水道管から引込む場合は、役所からその所有者の承諾書を要求されます。

窮状を理解して、快く承諾書を下さるお隣さんの場合は問題ないわけですが、断られた場合、せっかくの所有地が無価値同然となる場合もあるので大変です。


これについて今までも下級審ではいろいろな裁判例がありましたが、最近、最高裁判所が初めて明確な判断を下しています。

それによると、今でも民法という法律の中に、「高いところにある土地の排水は、低いところの他人の土地を使って流すことが出来る、その場合、高いところ若しくは低いところの土地の方が設置した排水路を使うことができる」という条文がありましたが、給水の場合もこの場合と同じように考えましょうという判断です。

今までは、水道水に関して承諾がもらえなかった場合、井戸を掘れば足りるケースが多かったのか、又、排水ほど重要でなかったせいか、水道水の引込みについての法律をわざわざ作らなかったし、それについての裁判例は少なかったようです。

その意味で、今回最高裁判所が、給排水の引込みについてハッキリした判断を下したと言うことは、今後、他人の設置した給排水管を使用したいという方にとっては、裁判という手段に訴えれば承諾がもらえる可能性が出てきたということが言えます。

但し、さすが、裁判所もどのような場合でもということではなく、次のような内容を付け加えていますので注意が必要です。

「他人の設置した給排水設備をその給排水のために使用することが他の方法に比べて合理的であること。その使用により当該給排水設備に予定される効用を著しく害するなど特段の事情がないこと」ですので、調査が大切ということになります。